
▲自然の厳しさと豊かさが育んできた青ヶ島の暮らし
「自給自足」という言葉が教えてくれたもの
“選ばれしものだけが上陸できる島”という異名を持つ青ヶ島。田中要次さんはずっと行ってみたいと言っていましたが、ロケ予定の日のヘリは満席、定期船は運休日、今回は青ヶ島の旅は諦めよう…と思っていました。
しかし、ロケ直前になって田中さんに幸運が舞い込んできたのです!ヘリに空席がでて、急きょ田中さん、ディレクターとカメラマンの3人で青ヶ島へ行くことができました。(そう、私は八丈島で居残り組。トホホ)
ロケから戻ってラッシュ映像を見ると、天気は良くて、景色は綺麗で、食べ物も美味しそうで…ああ羨ましい〜なんて思ったのは置いといて…
いまでこそヘリや大型の定期船で多少時間がかかることはありますが八丈島と往来できる時代です。しかし青ヶ島では交通手段として伝馬船や漁船に頼る時代が長く続き、黒潮や天候次第で何日間も外界との往き来もままならず生活物資に事欠くことも日常的だったそうです。
そんなお話を事前のリサーチで島の方から伺っていたので、その昔青ヶ島へ住もうと思った人たちはすごい覚悟だったんだろうなあ〜と思ってしまいました。
でも、島は世界でも珍しい二重式火山カルデラによって台風や季節風から耕作地が守られていたり、火山活動の地熱など自然の豊かな恩恵も受けています。自然の厳しい試練と豊かな恵みを受け入れながら、この島の人々は外から入ってくるものをあてにしないで自給自足で作物を作り、助け合いながら暮らしてきたんだなあと知って、お金や物、地位なんて生活になくていいんじゃないかとも感じました。
「もう長いこと、当たり前に自給自足してきたからね」という島のお母さんの言葉に、私自身、お店へいくとあれも欲しい!これも欲しい!と物欲は止まりませんが、少しは見習わないとなぁ〜と感じた今回の旅でした。
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