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(c)安野 光雅
杉田かおる 城下の手仕事 味と技
 

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みどころ

     
  JR山形新幹線"つばさ"は、東京からおよそ2時間半で終着駅山形に着きます。来月の4日からは、さらに北の新庄まで『温泉新幹線』という愛称で"つばさ"は延長されます。東京と山形はますます近くなってきました。

都をば霞とともにたちしかど
 秋風ぞ吹く白河の関(後拾遺和歌集)

と詠んだのは能因法師。奥州みちのくの玄関口とされる白河の関へ京都から4、5ヶ月もかけてやっと着いたという、憧れの地への距離と時間、そして喜びを歌ったものですが、1000年前の平安時代には都人にとって陸奥は、詩心をかきたてる遥かな憧れの地だったのでしょう。能因は、机上の作品と思われたくないあまり、数ヶ月外出せず「色をくろく日にあたりなして後」人前に出て、ちょっと陸奥に行きましたといって歌を披露したそうです(古今著聞集)。
  杉田かおる  
  さて、今回は、みちのく出羽の城下町、山形の旅です。杉田かおるさんはこの番組3度目の登場。子役時代からの長いキャリアを持つ女優さんですが、気取らず、飾らず、気さくなお姉さんといったキャラクターで、最近はバラエティー番組にも出演し、そのユニークさを発揮しています。そんな杉田さんが訪ねるのは、城下に伝わる職人さんの手仕事。40℃近くも寒暖の差がある内陸性気候の風土で育った山形の人々は忍耐強さが備わり、伝統のものを造り出すことにもこだわりを持って受け継ぎ、新しい工夫を常にこらしているようです。
     
  「もってのほか」という変わった名前の紫色の食用菊がありましたね。黄色の食用菊はよく見かけますが、あの「もってのほか」は山形と新潟だけで栽培さ れているそうです。シャキシャキ感が黄色菊より珍重されますが、鑑賞用に育 てる大輪の、赤ちゃんの頭ほどもある菊の花はもっと美味だと教わりました。あっ、誰か、玄関に置いてあるご隠居さんの鉢植えの菊の花を摘み採っては駄目ですよ!   食用菊  
 
  山形の伝統工芸の中で900年という最も長い歴史を持つのが山形鋳物。
江戸初期から400年、15代目を継ぐ鋳物師・菊池さんの工房を訪ねます。鉄瓶、花瓶、皿など種々造っていますが鋳物師の最高の腕の見せどころは茶の湯釜。日本美の極致、侘び・寂びの世界を具現する茶道の道具です。茶釜を造るには74も工程があり、1カ月で5個がやっと。しかも、高品質の茶釜を造るには和銑(わずく)−《砂鉄を原料にして蹈鞴(たたら)という中国地方に伝わる古代からの製法で出来た鉄》という硬くて脆い素材を使用するため大変な技量を要します。明治以降日本に入ってきた洋鉄なら細工がしやすいのですが「湯を沸かすときの音―《松風の鳴り》こそ日本の心を表している」と菊池さんは和銑釜造りにこだわります。

利休生誕400年の記念展示会に出品した茶の湯釜、その「松風の鳴り」を聴いて…

そんなこんなの近くなった山形、城下の手仕事を訪ねる旅です。
  山形鋳物  
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