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(c)安野 光雅
  みどころ  
  さて今回の遠くへ行きたいは、俳優の平泉成さんが初登場します。舞台は福島県の相馬市を中心とした浜通り地方。この時期、大祭、野馬追い祭りの準備で活気付くこの地方を肌で感じたいと旅に出た平泉さんはどのような出会いをするのでしょう?  

 
         
 


相馬 野馬追い


今月23、24、25日と三日間を通して行われる野馬追い祭り。その祭りの中心地となる相馬市では、今その準備で真っ盛り。町の中心にある中村神社で、青年団たちの稽古風景に出会いました。古式の馬具を装着した木馬にまたがる男性、そしてそれにむかって飛び交う指摘。江戸時代を思わせる法螺貝の音。若者が集まったというのにその何処にも笑い声はありません。気になって訪ねた平泉さんでしたが、返ってきた答えに愕然。「野馬追いは軍事訓練。怪我と弁当は自分持ち。以上。」とピシャリ。
宇多郷騎馬会の菅野さんのお宅を訪ね、野馬追い祭りへ向けての準備を見せて頂きました。菅野さんの一日は朝3時半から始まります。まだ陽も上がらないうちから起き、眠い目を擦りながら、愛馬ケイちゃんのお世話。散歩に連れて行きます。この時期になると普段使用している洋鞍から野馬追い用の和鞍へと乗せ替え、馬に馴らし始めます。しかし、この和鞍が凄いんです。復元したレプリカなどではなく、すべて江戸時代、室町時代のもの。それもそのはず、野馬追いには馬装の取締役が設置されていて本物の古式の馬具でないと出場できないそうなんです。これにびっくりした平泉さんでしたが、さらに馬の乗り方からあぶみの長さなど古式大坪流の厳しい作法に則って細かい決まりがあると聞いてだまりこんでしまいました。一年にたった三日間だけの祭りの為に、365日朝早くから馬の世話をし、これほどにのめり込んでしまうのは、やっぱり東国武士の誉れ高い血を受け継ぐ相馬市の代表的な行事で、ただの祭りではなく、神事としての格式と侍魂が野馬追いには込められていて小さな頃から憧れがあったんだそうです。温かい家族の賛成や協力なしには到底出来ない事だとうれしそうに笑っていました。申冑競馬用の鎧を身にまとって愛馬を駆る菅野さんの勇姿には、平泉さんもしばし見入りつづけていました。7時半まで訓練をした後、愛車を駆っての会社勤めです。そのエネルギーに平泉さんも脱帽。

 

 


 
 


相馬市 ホッキ漁

相馬市の磯部漁港で、ホッキ漁をする漁師の木村さんを訪ねました。この漁港はプール制と呼ばれる珍しい方法で漁をしているんです。午前4時に漁師全員が集まり、その日の漁場を決めると団体で、一斉に出港。一列に連なった船は、その数45隻。大きな船ではなくともそれだけの数が連なって出て行くと、それはもうまるで艦隊。ちょっと軍歌なんか口ずさみたくなるようなダイナミックなシチュエーションに、同行する平泉さんも顔がほころんでいました。40分ほど走って漁場に着くと、周囲を見回し位置を確かめ、マンガと呼ばれる漁具を下ろします。この漁は、船の前後に1つずつ用意した2つのマンガを海底に下ろし、1時間かけて引き上げるというもの。1時間後ようやく揚がったホッキ貝を目にして、平泉さんは「大きいですね。これじゃ一つ食べたらお腹一杯ですよ。」と語り、はじめて見る漁師さんの仕事に「毎日ほんとに大変な仕事をしているんですね。」としみじみ感心していました。
陸に上がると、漁協の婦人部の方がホッキのご当地料理を用意くださいました。ビールを片手に船だまりを前にして食べるホッキ貝の味は潮風と混じって絶品。「程よい甘さに磯の香りがほのかに漂って…。」なんて言葉は要りません。美味しい物には男は黙って、ただ、ひたすら食うのみ。

 



 

 
         
 


フォルクローレの町 川俣町

周囲を山に囲まれた町、川俣町を訪ねました。平泉さんが今回の旅で一番行きたかったのがこの町です。平泉さんの趣味はケーナ作り。そのケーナをこの町では小学生から大人までがみんな一緒になって演奏しているという、正にフォルクローレの町です。「子供達がいつの間にか夕方になると自分のケーナを持って自然に集まる様になった。」という、町全体を民俗音楽一色に変えた仕掛け人の長沼さんのお宅を訪ねます。この日も沢山の小学生達が自分のケーナを持って集まっていました。早速、長沼さんの指示で演奏をはじめた小学生のあまりの上手さに平泉さんはびっくり。アルゼンチン民謡と日本の民謡を混ぜ合わせたオリジナルの美しい曲を聞かせてもらい、「子供達がケーナを吹くのをはじめて見た。」と感動していました。しかし、それで終わる平泉さんではありません。自分がこの町に来たかったのは、こういう子供達に「自分の楽器を自分の手で作る喜びを知ってほしい。」という、もう一つのフォルクローレの楽しみ方も伝えたいという事だったんです。「美しい合奏を聞かせてもらったお礼に…。」ということで、平泉先生の即席ケーナ作りが始まりました。大きな目を輝かせて、友達と相談しながらマイケーナを作る子供達の真剣な様子はほんとに心が和みます。慣れない手つきで持ったことも無い道具に悪戦苦闘しながらも、自分だけのケーナを作り上げた子供達。果たして音色はどんな物が…。

 



 

 
         
 

この他、野馬追いで使用する江戸・室町時代の甲冑をたった一人で修理し続けている甲冑師の方や、中国の青磁を思わせる大掘相馬焼の職人の方を訪ねて回ります。この地方に力強く残る歴史や文化を、現在でも変わらずに伝え続ける方々の熱い思いに触れる、平泉流の旅です。
 


 
 
 
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