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(c)安野 光雅
  みどころ  
 

川のある風景というのは心が和むものですよね。コンクリートの護岸がないと、特に。
今回の旅先、球磨川の流れる流域は、昔ながらに自然の川岸の風景を目にすることが多かったように思います。渡辺さんのオープニングの言葉です。
「川というものは昔は道よりももっと道だった。つまり、この川は物を運び、人を運び、情報を運びそして文化を運びました」・・・球磨川に沿って歩いたこの旅は一味何かが加わったようです。(写真:夏になると子どもたちの歓声が聞こえてきそうな懐かしい川の風景です。)

 









         
 


球磨川船下り


お馴染み日本三大急流の一つ、球磨川の船下りは前と後の船頭さんの呼吸が見事に合って、水飛沫をあげて急流を下り、なかなかスリリングであります。画面でも結構楽しめますよ。そしてこの船下りの終点が九州最大の鍾乳洞です。(写真:こういう風景も自然の流れがあればこそ楽しめますね。)


 







 
 
球泉洞


この鍾乳洞、全長が5キロ、湧き出す地下水が豊富なことから、球磨川に注ぐ泉ということで、ゆかりの文字を取ってこの名前が付いたそうです。九州最大というとおりその規模には驚かされると共に、子どもに返って思わず楽しんでしまう渡辺さんでした。全体で30万年はかかっているだろうとの事です。(写真:ロケをしながらスチールを撮るものですからその規模を伝えるのは難しそうです。氷河のような鍾乳石と石筍の造形です。)


 





 
         
 
金線蓮

という名の薬草です。台湾で薬草の王様といわれるもので、台湾では絶滅の危機に瀕しているんだそうです。それを栽培して増やしているのが、球泉洞の冷気を利用しているバイオ館。鍾乳洞から採り入れている冷たい風が培養室を一定の温度に保って、この貴重な薬草の栽培が出来ます。他所へ持っていくとダメなんだそうですのでこれも球磨川の恩恵ということになりましょうか。(写真4:何処かで目にしたことがあるような葉っぱの様に見えるのですが・・・その効能が凄いです。放送でお確かめ下さいね。)


 
 
         
 
犬童球渓(いんどうきゅうけい)

この名前に記憶が無くても、この人が作詞した歌は皆さん良くご存知ですし一度は歌ったことがありますよ。♪幾年ふるさと来てみれば・・・の「故郷の廃家」や♪ふけ行く秋の夜・・・「旅愁」などの作品がよく知られていますね。お孫さんにお話を伺ったのですが、知る限りでは、家では音楽家というよりは歴史か地理の教師のようでしたというのが昔の西洋音楽事情を垣間見るようでありました。ちなみに、球渓という名も人吉出身ということで球磨川の渓流から付けたものだそうです。(写真上:戦後亡くなるまで使っていたピアノが置かれていました。 / 写真下:鎌倉時代から700年に亘って相良家が治めてきたという珍しい長期支配のご城下です。)
 



 
         
 
ウンスンかるた

子どもたちにその遊び方が伝えられている南蛮渡来のかるた遊びです。江戸時代半ば迄は日本の各地で盛んに行なわれていたんだそうですが、余りに熱中しすぎるというので禁止されて、今ではここ人吉だけに残っていて遊び方が県指定重要無形文化財。こういう風に伝わってさえいれば何かの形で突然各地で復活するかも知れません。(写真:麻雀を知る人には何やら似た模様が気になりますね。)






 
 
         
 
打刃物体験

流石、伝統あるご城下、大工町、鍛冶屋町などと職人町の名が残っています。伝統工芸の体験型テーマパークがあり、色々な体験をすることが出来ます。そして、渡辺さんが今回挑戦したのはなんと打ち刃物、小刀を作りました。陶芸やガラス細工の体験というのはおやりになった方も多いと思いますが、これはないでしょうという刃物作りの体験でした。
(写真:結構さまになっていますね、渡辺さん!)




 

 
         
 
球磨大工

の伝統を伝えようという試みが県立球磨工業高校の「伝統建築コース」公立高校で全国ではじめて、木造建築を教え棟梁を育てようというものです。その実習授業を拝見しました。全国から集まった男女生徒が熱心にそして熱く棟梁への夢を語ってくれました。作品が町の中にあったりしてその成果は着実に伸びているようです。その仕事は是非画面でご覧下さい。(写真上・中:熊本県内で国の重要文化財に指定されている神社仏閣の内三分の一がここ球磨地方に集まっているそうです。 / 写真下:伝統建築の本場?京都からも生徒が来ていて、いまや棟梁目前、京都や奈良の宮大工になっている卒業生もいます。)
 

 
         
 
市房漬

という一寸変わって名前の漬物が湯前町の婦人会の手で作られていました。戦後の物資不足、食料不足に加えて現金収入の少なかった時代、農家の婦人たちが集まって生活の足しになればとはじめた漬物工房です。婦人会のリーダーは大正2年生まれ、今でも現役、89歳の山北さん。ともかくそのお元気振りにはただただ、脱帽です。寝ても覚めても新しい製品のアイディアを考えているというお話をお聞きになると皆さんも元気を戴けるような気がしますよ。(写真:アイディアを実現することが楽しくしようがないというリーダー89歳です。)
   
         
 
広く全国に知られた観光地でもありませんが、球磨川が中心の球磨地方への旅。人が住んでいれば何かがある、道を歩けば何かに出会えるという「遠くへ行きたい」の旅のモットー通り、馴染みのある土地ではありませんでしたが、出かけてみればそんなこんなの出会いの中に「その土地ならでは」を沢山教えてもらった旅でした。皆さんは何が印象に残りましたか?
次回の米倉斉加年さんの北海道の旅をどうぞお楽しみに。

 
 
         
 
 
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