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(c)安野 光雅
  みどころ  
 

今回の放送で「遠くへ行きたい」は34年目に入ります。という訳で?今回は伝統とか、守るとか、継続するとかに拘って仕事をしている人たちとの出会いを楽しんだり、感心したりの旅となりました。訪ねる先は「土佐○○」と土佐と名のつく土佐づくしの仕事です。
「どのくらいもつものなんですか?」「まぁ、1,000年ぐらいは・・」なんていう会話が
あちこちに登場します。

 










         
 


土佐和紙入門

長い歴史を持つ和紙の町伊野の「いの町紙の博物館」で土佐和紙の入門です。土佐和紙のことなら何でも分かるという博物館で代表的な二種類を拝見しました。
主に書道、昔は大福帳などに使われた一寸厚めの清帳紙(せいちょうし)と「かげろうの羽」と呼ばれる薄い薄い0.03ミリという典具帖紙(てんぐじょうし)。火事になったら井戸の中に放り込んでおいて、後で乾かせば元通りという滲まない丈夫な清帳紙、薄いのに幾らくしゃくしゃにしても破けない典具帖紙・・・まぁ驚く話が続々です。で、次はこの紙を漉くのに欠かせない道具、簀桁(すけた)を作る職人さんです。(写真:手が透けて見える薄さの典具帖紙。色を染めてちぎり絵の材料となります。)

 













 
 
簀桁職人

山本さんのお話はもうこれだけで30分出来てしまうくらい興味深いのですが、放送ではほんの一部ということになってしまいました。和紙を漉く簀の材料になるのは竹ひごとカヤ(ススキ)の二種類あって厚い紙と薄い紙とで使い分けることなどから、天然で苦労して育ったカヤじゃないと良い材料にはならないこと、使える茎の部分を一本に繋ぐワザなど感心するばかりのお話が続々です。それでもカットになってしまったお話のほんの一部を・・・「似たようなものは作れるけれど、この向こうにあるものを作るのが伝統というもんだね」「漉く方も紙であれば良いというもんじゃない、紙のことを分かっている人が漉くから良い紙が出来るのね」(「遠くへ行きたい」の番組作りも全くその通り、と思わず「そうだよねぇ」の私でした)
(写真:手織りの「簀」を作るのはもう全国で4人ぐらいだそうです。)


 










 
         
 
和紙作り一家

仁淀川の上流吾川村でただ一軒和紙を漉き続けているのは、親子三代が分業で仕事している尾崎さんご一家。孫娘、父母、祖父母の一家三代が原料の楮栽培から紙漉き、仕上げまで夫々の役割を果たしています。こちらで漉いているのは清帳紙という厚い丈夫な書道関係の紙です。先にも書きましたが保存する書類には最適というのは墨で書いてあれば水に浸けてもぜんぜん散らないし、丈夫さも1,000年はもつといいますから世界一丈夫な中身という気もしますね。試しに渡辺さんが力一杯破ってみました。さて結果や如何に・・・
(写真上:楮を湧水で晒す作業のお孫さん / 写真中:楮の塵を除くのはお祖母さん /写真下:紙を漉くのはお母さんの仕事。ご主人、お祖父さんの仕事は放送で。)




 







 
         
 
土佐表

イグサで織る畳表、岡山の備後表と並ぶ名品です。仁淀川中流域は大水のたびに稲が流されて、お米には適しないということで水に強いイグサが栽培されるようになったそうです。
一時は青いダイヤモンドと言われるほどの産物だったというお話も伺いました。畳の大きさは全国皆同じではないということ、ご存知ですよね。ご存知の方もそうでない方も答えを放送でお確かめ下さい。(写真:後ろがイグサの苗代で、渡辺さんの手にしている苗は11月に本田に移しかえられます。)

   
         
 
土佐節

お馴染み土佐の鰹節です。200年ほど前に紀州の職人からその技術を学んだのが始まりなんだそうです。ここにも昔ながら製法で何代にも亘って鰹節一筋のご一家がありました。三枚に下ろして一ヶ月かけて燻蒸した後、カビをつけて天日に干すという工程を四回ほど繰り返して・・完成までに半年かかるんだそうです。(写真上:さすが本場、発祥の碑というのもあります。 / 写真下:鰹節作りに欠かせない「カビ」はどこからやってくるかご存知ですか?ご存知の方も、そうでない方もどうぞ、放送で・・・)

 
 
         
 
ホエールウオッチング

土佐湾には50頭ぐらいのニタリクジラがいるそうです。地元の宇佐漁協が 地元の自分たちだけでなく、観光客の皆さんにも楽しんでもらおうと7年ほど前から始めたというものです。大変運の良いことに、34年の番組の歴史の中でも初めてという、大成功のホエールウオッチングでした。船上からの大貫ディレクターの携帯電話による興奮した実況報告に代々木のデスクが沸きました。と、まぁここまで書いてしまうと洒落にもならないのですが…番組をご覧の方はご存知でしょうが、タイトルバックにいつも目次風にその日のハイライトが出るのです。そこに勿論このシーンも出てくるのですが、これを見て「これ以上のシーンがあるのかないのか」視聴者の皆さんはどう思うだろうかが、関係者の間で話題になりました。「昨今のテレビのこと、どうせ思わせぶりでこれ以上のシーンは無いだろう」などと思わないで下さい。真面目な我が番組のこと、勿体無いくらいの編集で短くしかし充分に選りすぐっての公開です。どうぞお楽しみに!(写真:背鰭らしきものがみえますか?まぁ、最初はこんなところからですね。)

   
         
  もの作りの伝統に拘って仕事をしている人々を訪ねてのそんなこんなの土佐づくしの今回の旅。皆さんのお話を聞いて、感心しながらも教訓となってどういう訳か私たちの番組作りの目指すものと重なりました。渡辺さんの「継続は力なりですね」という言葉にも思わず頷いてしまいました・・・なんだか我田引水、手前味噌みたいなご案内になりましたが、番組はもう少しさり気なく、しかし日本を深く感じさせてくれる34年目のスタートです。(プロデューサー 村田 亨)

 
 
         
         
 
 
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