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(c)安野 光雅
 

みどころ

 
         
 

 今回の放送が1970年10月放送開始以来1800回目になります。昨年秋には35周年記念週間があったり、今迄も切りの良いところでの特集が幾つかありましたので、この旅はさりげなく・・・とは言いながら制作者の性として黙って通り過ぎるわけにはいかないよね、というような会話があって日本の食に拘っての取材を多くしている大貫Dの登場となりました。

 ずばり、日本のおばあちゃんの生活の知恵から生まれた「食」の数々を6箇所選んで日本の各地を巡る旅となりました。旅するのは久しぶりの登場、人生の先輩の知恵や仕事を拝見するのがとても楽しみ・・・という藤田弓子さんです。夫々の旅先を結ぶのは列車の旅、各地の新幹線、特急が表紙を飾ります。

 


鹿児島本線

東海道新幹線

北陸本線

山形新幹線

秋田新幹線

 
         
 

ぬか味噌炊き(小倉)

北九州市小倉、市場で何か見つけるという番組の永年の知恵、小倉の台所と言えば「旦過(たんが)市場」。九州の海の幸がずらりと並ぶ中、「小倉名物・ぬか味噌炊き」の看板があちこちにあって気になります。

読んで字のごとく<ぬか味噌のぬか>で魚を煮て保存食にするものと分かりました。その「ぬか」には家庭それぞれの拘りもあるし味も違うようです。そこにはお嫁さんに受け継がれるもの、という日本の家庭が垣間見えたような気がします。

 
キュウリやダイコンが漬けられているぬか味噌、お嫁に行くときにぬか味噌の一部を持たせるんだそうです。ぬか味噌には意外な効果もあるそうです。

 
         
 

市房漬(湯前町)

宮崎県との県境近くにある熊本県湯前町、ここに全国的にも知られる婦人会があります。「下村婦人会」その活動の歴史は戦後間もなくから50年を越えるそうです。作っているものは野菜を材料にした40種類になろうかという漬物。その由来はまさに主婦の知恵、婦人会のモットーは発足当時から中心になって代表を務める下村幸さん93歳、お元気そして成程であります。ともかく、番組で下村さんのお話を藤田さんと一緒にお聞き下さい。

 


加工場では下村さんをおかあさんと慕う奥さんたちが下村さんの指導でこだわりの製品を作っています。

どれもこれも吟味を重ねて作られる漬物の数々です。

 
         
 

菜の花漬(大津市)

滋賀県大津市郊外平野、瀬田川流域のこのあたりは土壌に恵まれて知る人ぞ知るお米の産地。土壌が良いため昔から稲刈りが終わると栽培されている菜の花、ほかの地方の菜の花と較べると美味しさが全然違うそうです。その菜の花を使っての昔からの名産品が「菜の花黄金漬」。今がシーズン、毎日花を摘むのに忙しい地元の婦人グループの面々。黄金色というのがこの土地ならではとか・・・

 


お話を聞いてみるとなんだか美味しそうに見える菜の花です。そして、みなさんの被り物にもお話は及びました。

味付けは塩と唐辛子だけという黄金漬です。

 
         
 

一休納豆(京田辺)

京都の大徳寺納豆と同じように糸を引かない納豆、一見豆味噌のように見えますが、何故か「納豆」の名称。室町時代のお坊さん、とんちで知られた一休さん、一休禅師ゆかりの酬恩庵(一休寺)のある京田辺市に伝わる納豆です。昔はこのあたりの農家でみんなが作っていたそうですが、今ではこちらのおばあちゃんだけ。母親が作ったというものまで保存されていて、これも昔に人々の知恵、保存食のひとつといえそうです。

 
昭和24年8月吉日のお味は・・?

 
         
 

おかひじき(山形)

「おかひじき」ってご存知ですか?知る人ぞ知る野菜なんだそうです。山形あたりでは昔からの産品だそうですが、最近では東京などのスーパーでも売られていて、砂地のようなハウスの中で栽培されているもので、山形ではこれを全国区にすべく、色々な料理法を製品とともにレシピを研究しています。

 
根っこも美味しそうですが、都会向けには体裁をきれいにするため、カットして出荷。しゃきしゃきとした歯ざわりが美味しさの秘密だそうです。
 
         
 

ナスの花寿司(横手)

秋田県横手市の浅舞婦人漬物研究会の人々が作る漬物のような寿司といったところです。郷土の味ということで、菊の花、丸ナス、もち米を材料に40日ほどかけてゆっくりと作られます。ここ横手ではお正月の家庭の味として欠かせないものだそうで、子供の頃によく食べていたというおばあちゃんたちは今も自分の家の味として作っているそうですが、若い人たちでは作る人が少なくなっているので、郷土の味を守ろうと婦人会が活動を始めて36年、今では町の名産品になっています。

 
彩りも鮮やか秋田の家庭の味です。
 
         

とても元気なおばあちゃんたちと出会い、自分たちの仕事への拘りぶりは、後輩である藤田さんにそんなこんなの色々な思いを伝えてくれたようです。それは自分たちの親が伝えてきたもの、郷土のものとして守らねばならないもの・・・をいかにして次の世代、次に続く家庭に伝えていくか、声高でなく淡々と或る時は楽しみながら毎日の活動をしているお年寄りたちの元気の源のようにも思えました。
  今迄の1800回の旅の中での人生の先輩たちとの出会いの中で、時に感じてきたことですが、こうしてまとめてお会いしてみると、日本にはまだまだ知らないことが「おばあちゃんの知恵袋」には詰まっているし、それを失われていく日本の流れの中から拾い出していくことが、この番組の旅の宿題ではないかと思うのです。
  いつも申し上げている常套句ですが「だから、旅はやめられないのです」
これからも私達の旅とともに、「日本」をお楽しみ頂ければと思います。



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