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(c)安野 光雅
 

みどころ

今回の旅人は、沖縄県出身のうちな〜噺家・藤木勇人さんです。まだまだ沖縄県では見られない鉄道、そしておいしいお米を食べてもらい、秋の新潟県で存分に味わってもらいます。


 
         
 

SL「ばんえつ物語号」

沖縄には、モノレール(沖縄都市線)しかありません。東京で見る電車でさえ新鮮だったというのに、はじめてみるSLには藤木さん、初の蒸気機関車には大興奮でした。石炭を一つもらって持って帰り、子供たちのお土産にしたそうです。このSL「ばんえつ物語号」の車体形式は、C57ともいうのですが、この「C」ってどういう意味か皆さんご存知ですか?実はこれ、車輪の数を表しているんです。Aは車輪が一つ、Bは車輪が二つ、Cは車輪が三つ先頭車両についているという意味なのです。なるほど!汽車の中で食べた名物「雪だるま弁当」は、おいしいだけじゃなく、食べ終わったら器が貯金箱にもなります。

 


汽笛はとても新鮮で、昭和初期の映画を観ているようでした。

 
         
 

阿賀野川ライン船下り

およそ13キロの道のりを約一時間かけて、阿賀野川を船で下っていきます。船頭さんがいて、船の景色を眺めながら様々なお話をしてくれます。川の周りにはサギが飛んでいて、ゆったり揺れながら緑の中を船は下っていきます。

 


残念ながら前日まで台風だったため川の水は濁っていましたが、野生の鳥がいっぱいいました!

 
         
 

蔓細工工房

阿賀町には古くから続く蔓細工工房があります。「民具工房 えがわ」です。ここのご主人江川宗夫さんは、日本民芸協会に表彰されたという、素晴らしい腕をお持ちの方です。山葡萄やケヤキ、アケビなど蔓の原料になるものは多種多様ですが、どれもそれぞれ色合いや艶が異なり、とても味があります。見た目のよさはもちろんですが、なによりも丈夫さが特徴。大体、三代使えるような丈夫さを意識して作るというので、ひょっとしたら二百年後に、江川さんの作品を使っている人がいるかもしれません。今では全国から注文が来るという人気店ですが、「何にもまして丈夫さを重視する!」という江川さんの仕事に対するスタンスは変わりません。芸術家でありながら、蔓細工本来の姿を見失わないでいることは、なかなかできることではありません。

 
丹念に編んだ作品。全国のファンから注文が絶えないそうです。

 
         
 

六斎市
 
毎月、四と八のつく日に開催される朝市です。魚介類をはじめ果物や野菜、お菓子、洋服にいたるまでありとあらゆるものがこの市場で買うことができます。そして、食べ物の場合そのほとんどが地元産&自家製です。また、市場に来る人も昔から通っている方が多いので、人々の交流の場でもあります。おばさんやおじさんも温かい人達ばかりでした。

     
         
 

三角だるま

三角だるまと聞いてピンと来る人は少ないと思います。底が粘土でできていて、体の部分は色紙を三角錐に丸めただるまの人形です。今井さんは、この三角だるまを作り続けて七代目になる人です。最初は「三角だるま」ではなくて「起き上がりこぼし」という、転んでは起き上がる人形だったのだそうです。その後、この三角の形を発案したのが今井さんのお父さん。何十年も前から現在に至るだるまを見比べると、顔立ちがちょっとずつ違っていて、それぞれの世代の個性が表れていてとっても面白いんです。一番の売れ筋は縁起物のだるま人形。男のだるまが小さくて、女のだるまが大きい、いわゆる「のみの夫婦」と呼ばれるものなんだそうです。昔から、女が強いほうが家庭円満だという思想はあったんですね。

 


本来丸いだるまを三角にしてしまうなんて、なんて奇抜な発想!

 
         
 

農民彫刻家

荻野弘一さんは、農家を営みながら石を彫る彫刻家です。農家の長男として生まれたものの、決められた人生を嫌がってイタリアにまで修行に行った行動派!しかし、海外に出て初めてふるさとの魅力に気づき、再び帰郷して農家を営みながら彫刻家になり、今では世界各国から注文が来るほどの有名人。石は多くの彫刻家が敬遠する素材だといいます。硬くて自らの意思とは違うものができる確率が高いからです。しかし、荻野さんはあえてその素材を選び、また畑も耕し続けているのです。心身ともにタフでとても魅力的な方でした。

 


手がけているのはオーストラリアから発注を受けている作品。

 
         
 

ふゆみずたんぼ

「ふゆみずたんぼ」とは、冬の間も畑に水を引いておくという方法で米を栽培する田んぼのことをいいます。これを積極的に推進しているのが、石塚美津夫さんを中心とする笹神地区の皆さん。通常なら冬はからからに乾燥した田んぼにしておいて、春になって水をひきはじめますが、この田んぼは冬の間も水を張っておくため、生物が繁殖し手入れが大変です。しかし、その生物が糞を堆積して層を作ってくれるため、光が遮断されて雑草が減り、農薬を全く使わずに米を栽培することができるのです。そのお米はふっくらとしていて甘みがあって、おかず無しでいくらでも食べられるおいしさです。
  また、様々な生き物がいる田んぼの側の水路ではドジョウも捕れます。新鮮なドジョウを使ったドジョウ鍋は、石塚家の定番メニューです。おにぎりと一緒に食べた鍋のおいしさといったら・・・!豊かなふゆみずたんぼの副産物に感謝です。この日の自然の中で食べた夕食は、藤木さんにとってもいい思い出になりました。それにしてもふわふわのおにぎりは、ここでしか食べられない貴重な味です。

 


冬水田んぼで張り切った藤木さん、まだまだ若いものには負けないぞ!

ドジョウ鍋の卵とじ。番組中に作り方を紹介!

 
         

 今回、初秋の旅ということもあって、新潟ではとても心地よい風が終始ふいていました。そんな中で田んぼに入ったり、トンボと戯れたり、石像を触ったりしている藤木さんはまるで子供時代をもう一度やり直しているようでした。豊かな文化と豊かな土地、それらを生み出し守り続ける人々の、穏やかながら気骨ある暮らし。ここ新潟の底力を感じつつ旅の終わりです。


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