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(c)安野 光雅
 

みどころ

 
         
 

今回の旅人は、初登場となる俳優の伊嵜充則さん。ドラマ「親子ジグザグ」(1987年)で、10歳の時にデビュー。あの黒澤明監督の映画「夢」(1990年)、「八月の狂詩曲」(1991年)に出演したことで、名子役として注目を集めました。最近では映画「バルトの楽園」「出口のない海」「夕凪の街 桜の国」、ドラマ「坂の上の雲」「隠密八百八町」など、現代劇から時代劇まで硬派な作品を選び、役者として着実な道を歩んでいます。
 そんな伊嵜さん、私生活での好みもなかなか渋好み。書道三段であるほか、伝統工芸や職人さんの手仕事に前々から興味があったのだそうです。そんな伊嵜さんが自ら選んだ旅先が山口県の東部、かつて周防の国と呼ばれた地方です。実はこの地域、観光地というより工業都市として有名で、知る人ぞ知るものづくりが沢山息づいているのです。瀬戸内海に面した穏やかな土地で伊嵜さんが出会うのは、どんな“ものづくり人”なのでしょうか。

 

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錦帯橋

さて旅の出発は、山口県の一番東に位置する岩国市から。伝統技術の好きな伊嵜さんにとってこの町の名物といえば、まずは錦帯橋。江戸時代初期の延宝元年(1673)に初代の橋が掛けられてから、幾度も修復や架け替えを経ながら創建当初の姿を残している、美しい五連アーチの木造橋です。

 

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山口県最大の河川・錦川に架かる錦帯橋は、長さ193.3m
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錦帯橋を一目見た伊嵜さん、その美しさに大興奮!

 
         
 

錦帯橋模型

この錦帯橋、延宝2年(1674)に架け替えられてから昭和25年(1950)に「キジア台風」で流されるまで、幾度もの修復を経ながら276年間不落を誇った橋でした。流失した時、錦帯橋を愛していた岩国の職人たちは総力を挙げて再建に取り組み、江戸時代の工法を忠実に再現して橋を復活させたといいます。それから50年後、今度は現代の岩国職人たちが集結し、「平成の架替え」が行われました(平成13〜16年)。この時棟梁を務めたのが、岩国伝統建築協同組合の中村雅一さんです。実は中村さん、この江戸時代の技術を広く後世に伝えていくために、錦帯橋の1/10スケールの模型を作って子供や学生たちに組立てを体験させているのだそうです。果たしてあの美しい五連アーチはどのようにして組まれているのか?伊嵜さんも体験です。

 

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主要部分には一切釘が使われていないという錦帯橋。模型に使うのは木材とマジックテープ(実際の錦帯橋では帯状の巻き金具)だけ。実際に組立ててみると、江戸時代の職人の知恵が詰まっているのがよく分かります。

 
         
  新幹線の車輌

岩国を後にして、山陽本線で下松市へ向かいます。実はこの町では、地元でもあまり知られていない“ものづくり”が行われているのです。それは、新幹線の車輌製造。日本の鉄道技術の総力を挙げて開発され、東京オリンピックの年に開通した新幹線。実は初代0系新幹線から今年3月にデビューしたばかりの東北新幹線「はやぶさ」E5系まで、日本中の新幹線車輌のすべてが、ここ山口県下松市で作られてきたのです。中でも初代0系から新幹線のある部分をずっと作ってきたのが、山下工業所。江戸時代の職人技の次は、現代の最新技術の現場を訪ねます。

 

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ちょうど作られていたのは、話題の東北新幹線「はやぶさ」の車輌。しかし工場へ入ってビックリ!なんとハンマーで手作業が行われています…
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新幹線の車輌を作るのと同じ技術で、さらに驚きの“ものつくり”が行われていました!

 
         
 

川崎観音堂

お次は下松市のお隣、周南市へ。ここでは地元ならではのちょっと変わった光景に出会えると聞きました。新南陽の川崎観音堂を訪ねます。

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訪ねてみると、何事かと思うような行列。一体何が行われているのでしょう?
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思わず伊嵜さんも照れ笑い。ズラリと奉納されているのは…
 
         
 

フグ料理

山口県といえば、下関を筆頭にフグ料理の本場。ことに周南市の徳山はフグ延縄漁の発祥の地として知られ、全国で最初にフグ料理が解禁となった所なのだそうです。周南市沖の粭島(すくもじま)から大分県の姫島にかけて、瀬戸内海の海底には岩が多く、潮流も激しいため、海草や稚魚が豊富。それを餌にするフグの生息に適しており、この海域で捕れる天然もののトラフグが最高級とされているそうです。という訳で、その名も「すくも島」という料理屋さんで、自慢のフグ料理を頂きます。

これは立派なトラフグ、思わず伊嵜さんもフグ顔です!

 

 

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何と言ってもフグは刺身ですね

 
         
 

赤間硯

山陽新幹線に乗ってさらに西へ、宇部市へ向かいます。宇部駅から車で40分ほど山の中へ入ると、辿り着くのが西万倉(にしまぐら)。ここで江戸時代から作られてきたのが、赤間硯(あかますずり)です。冒頭にも書きましたが、伊嵜さんは書道三段で大の硯好き。硯好きなら誰でも憧れるという赤間硯の職人さんを、今回どうしても訪ねてみたかったといいます。“赤間石”という、この辺りでしか採れない貴重な石で作られる硯、いったいどんなものなのでしょう…

 

 

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山と田んぼに囲まれ、のどかな春を迎える西万倉の集落。
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硯職人の日枝さんに、赤間石の採石場へ連れて行っていただきました。硯職人は彫るだけかと思っていたら、石の見立てから火薬による発破、採石まで出来なければならないんだそうです。
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工房での硯づくり。繊細かつダイナミックな日枝さんのノミ捌きに、伊嵜さんも圧倒されます。

 
         
  工業都市のイメージが強い周南や宇部。しかし工業都市として発展するにはそれなりの“ものづくり”の下地が、江戸時代からあったのかもしれません。“職人の心意気”に触れる旅、どうぞお楽しみに。   写真  




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