絶海の孤島 青ヶ島
伊豆諸島最南端の島、青ヶ島。東京都にある日本で一番人口の少ない村でもあります。黒潮の中に浮かぶこの島へ行くには定期船かヘリコプターに乗るしか手段がありません。しかも海は荒れることが多く、定期船の就航率は50%ほど。ヘリコプターの座席も9席しかないため、満席で乗れないこともしばしば。訪れること自体が難しい島なのです。
断崖絶壁に囲まれている青ヶ島
火山島 青ヶ島
青ヶ島は火山の島でもあります。大昔に大噴火した跡があり、近年も天明5(1785年に大噴火しました。その跡が世界でも珍しい二重カルデラとして残っています。青ヶ島では今も火山活動が続く様子が体感出来ます。島の方言で“ひんぎゃ”と呼ばれる地熱蒸気の噴出孔です。ひんぎゃは触れられないほどの熱さ!
二重カルデラの眺め 地面から蒸気が立ち上るひんぎゃ
世界で唯一! 地熱で塩づくり
青ヶ島では“ひんぎゃ”の熱を利用した塩づくりが行われています。その様子を見せてもらいます。海水を温め始めて十数日後に塩の結晶が現れます。さらに煮詰めて乾燥させて…出来上がるまでおよそ一カ月もかかるそうです。じっくりと時間をかけて作り上げられる“ひんぎゃの塩”。さて、お味は・・・!?
地熱を利用した塩づくりは世界でもここだけ 精製途中に出来る塩の結晶
青ヶ島は宮崎県と同じぐらいの緯度にあり、黒潮暖流に包まれているため一年を通じて温暖な気候です。噴火口跡の中は、殆どが人も住んでいない手つかずの森のままです。特に亜熱帯性の植物・オオタニワタリが群生している様は見事で、とても日本の風景とは思えないほどです。
オオタニワタリ 群生するオオタニワタリ
伝統の郷土料理に椿油
水が貴重な青ヶ島。お米が作れないため里芋とサツマイモがかつての主食でした。そのため食べ方が色々工夫されてきました。茹でた里芋に魚を塩漬けにした塩辛を付けて食べたり、潰して明日葉と混ぜて食べたり。島では今も様々なものが自給自足されています。里芋やサツマイモ、明日葉はもちろんのこと。中でも椿油を手作りしている人達に出会いました。今も受け継がれている伝統の作り方をご紹介します。
大荒れの海 釣りは出来るか!?
“大物が釣れる”と釣り人達の憧れの地でもある青ヶ島。しかし、低気圧の影響で海は大荒れ・・・風も強く、とても釣りが出来る状況ではありません。果たして、獏さんは無事釣りが出来るのでしょうか!?
低気圧の影響で大荒れの海 他県から訪れた釣り人