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(c)安野 光雅
 

みどころ

今回の旅人は、久しぶりに「遠くへ行きたい」の旅に出る、竹下景子さん。旅先は、熊本です。昨年仕事で近くを訪れた時に「いつか一度ゆっくり来てみたいなぁ」と思っていたという、人吉市に向かいます。
 
         
 

肥薩線「しんぺい号」

熊本県南部に位置する人吉は、宮崎県・鹿児島県と県境を接する落ち着いた佇まいの町。肥薩線「しんぺい号」に乗って旅のスタートです。「しんぺい」の名前は、明治初期の鉄道員総裁・後藤新平の名前からもらったもの。鹿児島から熊本へ、山を縦断して開通した肥薩線の区間は「天下の難所」といわれ、明治時代に国の威信をかけての工事が行われました。「しんぺい号」の車内はレトロモダン風に改装されていて、観光客にも人気です。

 

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「しんぺい号」
開通以来の石積みのトンネルをいくつも超えて峠を走ります。

 
         
 

きじ馬職人

周囲を山に囲まれた人吉では、かつて林業がさかんで木地師がたくさん住んでいました。そんな木地師たちが冬の仕事として手作りした郷土玩具が、今も残っています。「きじ馬」と呼ばれる、こいのぼりに両輪がついたようなデザインのおもちゃ。もともとは、平安時代末期、人吉周辺の山で暮らし始めた平家の人々が、都の暮らしを偲んで作ったのが始まりといわれています。創業100年の「住岡きじ馬製作所」2代目、住岡忠嘉さんが、材料の原木の形を生かしながら、小ぶりの斧1本で鯉の形に仕上げていきます。

どんどん形ができてゆく、そのスピードに竹下さんはちょっとびっくり。現在では新築や結婚、出産のお祝いなどに贈られる縁起物となっていて、ミニサイズのものは民芸品としても人気です。きじ馬は、町のあちこちで目にすることができますから、人吉を訪れた時は、ぜひ探してみてくださね。実は、スタッフも竹下さんも後で気づいたのですが、「しんぺい号」が人吉の駅に着いた時にも、私たちをちゃんと出迎えてくれていたんです。(放送で駅に到着したシーンを注意深くご覧ください!)

 

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住岡きじ馬製作所。実は38年前、初代がご存命の時にも「遠くへ行きたい」で旅人の市原悦子さんが訪れていました。
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奥が7年前会社をやめてきじ馬作りを始めた3代目孝行さん。親子で山に材料の切り出しに行くのがとても楽しいのだそうです。
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2代目住岡さ忠嘉さん。5分くらいできじ馬一体を作り上げる、すご腕の職人さんです。

 
         
 

旅の途中は、雪がふったりやんだり。お天気もいいですが、くもり空でぼやっとした山間の景色もいいものです。旅の後半、人吉から北へ50キロの五家荘(ごかのしょう)へ向かいます。

 

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  冨山商店

人吉のから、路線バスで山奥へ2時間。五家荘(ごかのしょう)を訪ねます。旅先では、時間に余裕があれば知らない町のあちこちを探索して歩くのが大好き、という竹下さん。集落の中にポツンと明かりのともる商店を見つけて、興味津々でのぞいてみます。集落でただ一軒のお店「冨山商店」さん。食べ物から生活雑貨まで、山の暮らしに必要ないろんなものがそろっている雑貨屋さんです。冷蔵庫の中のめずらしい品ぞろえに目をとめた竹下さん。ちょっと試食もさせて頂いたりして、寒い山奥でホッと暖かい時間を過ごします。

 

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冨山商店さん。集落の人たちにとってはなくてはならない大事なお店です。
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お店をきりもりするのは、冨山憲子さん、永田正子さんの姉妹。お店にある特注の大きな火鉢はご近所の社交場にもなっています。
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山から山へ。吊り橋を渡ります。今回の旅、竹下さんは「本当に、遠くにきたな〜って感じね」と話していました。

 
         
 

豆腐の味噌漬け

山奥の暮らしでは、工夫をこらしたいろんな食文化がはぐくまれてきました。「高木豆腐店」さんの豆腐の味噌漬けもそのひとつ。山の清水を利用して、高木依久子さんが作る豆腐そのものが、まずはとてもおいしいのですが、さらに手間をかけて出来上がるのが豆腐の味噌漬け。カマド、薪、炭火などをつかって、昔ながらにゆっくりと時間をかけて作る山の保存食です。

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高木さんと一緒に。手にもっているのは味噌漬けになる前の豆腐、とてもずっしりしています。
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薪でたいたほうが、おいしい豆腐ができるそうです。できた豆腐を炭火で5時間、味噌に漬けて1か月・・豆腐がチーズのようになるそうです。
 
         
 

久連子鶏(くれこどり)

五家荘のなかの集落のひとつ、久連子(くれこ)。実はここに日本中でこの場所でしか見られないという非常に貴重な鶏がいます。黒く玉色に光る立派な尾をもち、その尾を利用して大きな花が開いたような花笠が作られてきました。その花笠をかぶって踊る「久連子踊り」という踊りがこの集落では、とても大切に守り伝えられてきています。平安末期、この地に移り住んだ平家の人々によって生み出されたといわれる優雅な舞いと花笠。 思いがけない歴史のロマンにほうっとなります。地元では「久連子古代踊り保存会」というグループがあり、なんとしてもこの文化を絶やさずに後世に伝えようと、みなさん頑張っています。

 

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保存会の会長、嶽本廣幸さん。竹下さんが持っているのが花笠。地元では「シャグマ」と呼ばれています。写真嶽本さんにお話しを伺っているときにも雪が・・・
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保存会のメンバー、寺川直繁さんです。地元では久連子鶏を大事に育てていますが、この冬はテンにたくさんの鶏が襲われてしまいました。

 
         
  小京都と呼ばれる人吉から山の奥への旅・・。秘境と呼ばれる五家荘(ごかのしょう)には、昔ながらの伝統や暮らしの知恵がしっかりと息づいていました。   写真  
         

 


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