煙管(キセル)職人
京都は新しい物を取り入れ、その中ですぐれた物を伝統として長く受け継いできました。その一つが煙管。その煙管屋さんも、今では谷川清次郎商店一軒だけとなりました。煙管作りは完全な分業制なのだそうで、かつては吸口、羅宇(らお=胴体)、雁首などそれぞれ部分を作る職人さんが京都にはたくさんいたそうです。谷川さんの家はもともと羅宇の専門でしたが、数年前に吸口と雁首を作る職人さんが高齢で辞めることになり、その方々から技術を習って今では全てを一人で作る、文字通り「最後の職人さん」です。
紙巻煙草がアメリカンコーヒーだとすれば煙管で吸う刻み煙草は、濃く抽出されたエスプレッソ。谷川さんによれば煙草はガバガバ吸うものでなく、食後やお茶の時間に一服、二服ゆっくりと香りを楽しむ、洗練された大人の嗜好品といいます。 |